松任谷由実/VOYAGER
発売順が前後してますが、このアルバムは「NO SIDE」の前に発売された1983年のアルバムです。
タイトルにもなっている「VOYAGER」は、シングルの「VOYAGER〜日付のない墓標〜」からきていると思われますが(もしくは本当に人工衛星)、このシングル曲が当アルバムには収録されていないところが世知辛いというか、商売が上手いというか、いかんともしがたいところではあります。
この曲については、「♪ わたしがあなたと知り合えたことを わたしがあなたを愛していたことを 死ぬまで死ぬまで 誇りにしたいから」とは非常に直球でストレートな歌詞です。
アルバム未収録の名曲では「遠い旅路」(77年)、「星のルージュリアン」(80年)が個人的にあげられます。
これらはいくら未収録でも聞かないでいると、ちょっとファンとは言いづらいかもしれない…そのくらい必聴の! ファン泣かせな名曲であります。
で、肝心なアルバムですが、このアルバムが声的には一番脂がのっている時期で、楽曲と声が非常にマッチしている良作であると思います。
<レビュー>
1.ガールフレンズ
「ダイアモンドダストが消えぬまに」に「続ガールフレンド」っつー、曲がありますが、いわゆるその前編に当たる曲。ふられたヒロインを慰めてくれるのは昔馴染みの同性の友達。あんがと、っつー、曲です。
2.結婚ルーレット
かわいいですねえ。声も内容も。
テンポもいいし、非常に好感のもてる1曲です。
3.ダンデライオン〜遅咲きのタンポポ
ダンデライオンとはタンポポのことです。(知ってるか)何かで使われていた気がするがちょっと思い出せない。しかし、名曲です。個人的にはコーラスの盛り上がりまでがちょっと落ちるけど。
4.青い船で
メロディーが秀逸です。しっとりと歌い上げております。
6.ハートブレイク
この曲もかわいいっす。
「♪ 幸せはわたしとだけ 燃えたのはあなたとだけ 感謝して別れるのは小説だけ」。アイタターーって感じです。いろんな意味で。よく分かっていらっしゃるっつーか、その通りです。別れ際はいつだって血みどろ、というのを実にかわいらしく歌い上げております。
10.時をかける少女
キタ━━━━(゜∀゜)━━━━ッ!!
筒井康隆原作「時をかける少女」、
大林宣彦監督「時をかける少女」、
原田知世歌「時をかける少女」、
そして漫画版「時をかける少女」!!
漫画版って…一体…。いつの間に…
それはともかく、原田知世が歌を歌ったことがすごい事件だった。(当時)
今は伝説になっとります。何故って、「時をかける少女」が「時をかける少女」と自分で歌っているだけで、そりゃあもう…いや、これ以上は言うまい。
これはユーミンが歌っているので非常に無難な仕上がりになっています。
関係ないけど、オイラ的には「時をかける少女」は相米慎二に監督して欲しかった…