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楽天記/古井由吉

読書

楽天記 (新潮文庫)

楽天記 (新潮文庫)

怖い女も出てこなければ、粘着質文体でもない古井の作品。


私小説風というのかな、主人公の柿原はまんま古井らしき人物。
関屋という歴史上の疫病ばやりが好きな青年との対話。
再会した奈倉という古い友人。彼は柿原が旅行中に死んでしまう。
その奈倉を慕っていたと思われる木村という女性。


それらが主な登場人物となって連作形式でつづられる。
正直言ってあらすじというあらすじは存在しないし、これといって事件が起こるわけでもなくただすーっと読めてしまうとしか言いようのない作品。


今まで読んだ古井作品のなかではダントツで読みやすかったけど、今までのが強烈すぎて印象が最も薄いのは否めない。


うーん。いわゆる作者の意図とかそういうのを汲み取ろうとすると、なんとも難しい作品であるとしか言いようがない。老いとかそういうのがテーマなのは分かるのだけれど。
まあでも文章の巧さは他に随を許さないのでこの点です。



<複>『楽天記』古井由吉 ★★★