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コメントを書きこむ前に、こちらの記事に必ず目を通してください 「処刑宣告

角川グループの陰謀

以前に書いた鬼頭莫宏の過去ログが2ちゃんに直リンされているようで、そっからのアクセスが多いです。大したこと何も書いてないのに困ったものだ。


そもそも鬼頭莫宏が嫌いなのはオイラが根っからのセカイ系嫌いに起因しているんだよね。だから、「ぼくらの」の4巻だか(ちょっと忘れたけど)にあった、本田千鶴の戦闘シーンを見て、ドン引きしたんだなあ。


過去ログで引用した「第弐齋藤」さんの日記にもあったけど、一般市民を巻き添えにして殺すってのは、いかがなものか。いやむしろ、殺すなら徹底的に殺せと言いたい。付き合ってた教師の恋人が実の姉で、姉が「彼を殺すならわたしを殺して」って嘆願して、情によって千鶴は男も姉も殺さずに戦闘に戻るわけだけど、その前に散々無関係な人々を犬死させている。


だからと言って、彼女がその直前に犯した罪は浄化されてはならないし、その後に展開される過去話がいいお話だからといって、彼女に同情や共感する読者がいるとすれば、「倫理」が欠如しているといわざるを得ない。
これは、作者の倫理の問題だと思う。こういうことを「しれっ」て描いちゃう鬼頭莫宏は、何つーか表現者として大事な「倫理」が欠如しているように感じるんだよ。
こうした傾向は昨今の「セカイ系」に見られがちだけど、それは結局「自分がよければそれでいい」っていう思考に他ならないわけで、単なるナルシシストなだけではないかと。


以前に鬼頭莫宏に触れた時には、表現の稚拙さについて書いたけど、内容面で言えば、そうした「倫理の欠如」に問題があると感じたわけです。
「倫理」ってのは「道徳」やらと違って、もっと超越したもの。人間が本能的に絶対に守らなくてはならない大事な掟のようなもので、例えば殺人者には極刑が相応しいと思うのは遺族感情からでもそうだし、やっぱり殺人は一番の禁忌なんだよ。
それが例えフィクションの世界であっても、こうした「倫理」はなくてはならないと個人的には思っている。だから、いくら人がべらぼうに死ぬような漫画を描いていても、必ず「倫理」を出現させる漫画家もいるわけで、そうした漫画家と比べてしまえば、やはり、鬼頭莫宏には、どこかしら問題があるなあと感じざるを得ない。
しかも、それを隠蔽するように本田千鶴の回では、死亡後にいいお話を直後にもってきて最後に「幸せになって」で締めくくるあたり、さらに「倫理」の欠落を感じる。


言っていることの意味がよくわからない人はとりあえず、『倫理21 (平凡社ライブラリー)』や『永遠平和のために (岩波文庫)』とか読んで、イーストウッドの映画(特に「父親達の星条旗」)とか見てください。
父親たちの星条旗 期間限定版 [DVD]

それはともかく、「ぼくらの」主題歌「アンインストール」は名曲だね。

アンインストール

アンインストール

こっちの方が個人的には好きだけど。

それでもって、『ゼロの使い魔』は第2期が決定しているのに、いつまで経っても『涼宮ハルヒの憂鬱』の第2期のアニメスタートの情報が入ってこないところ見ると、『ハルヒ』自体が今秋公開の『エヴァンゲリオン劇場版』の布石つーか、踏み台? つーか、単なる捨石にしか過ぎなかったのかもしれない、とここにきて本気で思えてきた。
さすが角川グループはやることが違うな。
それと併せて『ぼくらの』のアニメスタートはタイミング的に超悪いのではないか、と思いますよ、小学館さん。

だけど、今さらになって本当は結局、自分は『エヴァ』が大好きなんだなあと自覚してきた。今までは悪口ばっか言ってたけど、庵野の所信表明を読んだり、劇場版の情報が入ってきたりするにつけ、期待感がどんどんたかまってるんだもの。
ついに本命、キター! って感じじゃないかな、みんなも。(みんな=オタク)


Yahoo!動画でTVシリーズの第5話まで無料配信していたので、久しぶりに見たけど、当時は思春期で多感な時期だったから感情移入したりして恥ずかしい思い出もあったりするんだけど、今見ると冷静に批評できるんだなあ。
特に思ったのは庵野ってやっぱりすごいアニメフリークであること。それと、『エヴァ』に限って言えばパヤオより押井守にすごいリスペクトを感じたこと。風景の入れ方とか、押井はそれこそ映画の影響でやっていたけど、庵野は押井見てやったんだなあというのがすごくわかる。コピーのコピーってことになるけど、それって庵野のアニメフリークぶりを証明してるって気がした。


で、今秋以降はオタク業界がまた『エヴァ』旋風(今回はさすがに一般人はもう巻き込まないだろうけど)に侵食され、今ある『リボーン』とか『ハルヒ』とかそーゆーの吹き飛ばしてエヴァ一色になればいいと思うよ。
予想だけど、劇場版では絶対にベタなことをしてくれるんじゃないか、という根拠なき期待をしている。いや、根拠はあるんだ。
何故なら、今のトレンドつーか風潮は「ベタ」であるから。
だから、絶対に90年代のエヴァと同じことは二度としない予感がする。
それだけにいっそう期待が高まる。
早く見たいなあ。