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大塚英志がラノベ批判をする理由

大塚英志ラノベを批判して、「まんがにおける手塚治虫の功績が記号としての表現を獲得したことであったと僕は指摘したが、ライトノベルというジャンルには、いまだに記号としての固有の表現を獲得するに至っていない。その点がライトノベルの決定的な弱さだ」と言ってた。
オイラは賛成だね。要するに小説としての表現を獲得できずに漫画の再現みたいなことをやってるのがラノベで、大塚英志は一応そこに批判的らしい。
長期的に見たらラノベなどというジャンルは長持ちせず、早晩滅びるだろうとの編集者的な判断もあると思いますが。

−−−id:sutarinからソースを示せ、という返事を出した。

サブカルチャー反戦論 (角川文庫)

サブカルチャー反戦論 (角川文庫)

ラノベ批判は「キャラクター小説はいかに戦争を語ればいいのか」という章に出てきた。この章は『キャラクター小説の作り方』という本からの再録らしい。2001年の9.11テロに際して「ザ・スニーカー」に発表された文章です。以下、引用です。

今、衰退、と書いて読者の多くは驚いているかもしれません。一体、どこが衰退しているのか、本屋に行けば「スニーカー文庫のような小説」はちゃんと並んでいるではないか、と。(略)
けれども実は「スニーカー文庫のような小説」の売れ行きは明らかに減ってしまっているのです。スニーカー文庫は最近、毎月、十数点の新刊を出しているでしょう? あるいは新しいレーベルを増やしたり、つまらないタイアップを繰り返してまで出版される点数を増やしているのも一冊あたりの部数が減っているからです。種類を増やして部数が減った辻褄合わせをしているわけです。(略)
日本の記号的リアリズムは逆に『死にやすい身体』を抱え込んでいます。にもかかわらず、「スニーカー文庫のような小説」は記号的リアリズムで『死にやすい身体』を描くという作業を全く行ってきていません。そのことは明らかにこの分野の小説の可能性をまんがやアニメに比して小さくしています。

サブカルチャー反戦論』より

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