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伴侶

伴侶 (りぶるどるしおる 2)

伴侶 (りぶるどるしおる 2)

大好きなサミュエル・ベケットの本。久しぶりに読んだ。つっても、今までは戯曲しか読んでいなかったのですが、これは中編小説になります。
なかなか手に入らなくて、友達から借りて読みました。
ベケットほど「孤独」について理解し、表現できた芸術家はいないと思います。この作品も例に漏れず「孤独」がテーマになっています。
年老いた孤独な「お前」(この小説は2人称です)が若い頃を回想し、「闇=無」に帰っていく物語です。つか、ベケットには物語はないけども。
とにかく、ベケットはかっこいい。フレーズの一つ一つが猛烈にかっこいいのです。
このセンスには何度もめろめろにされました。
ベケットも理解されがたい作家ですが、それは『モロイ』とか『名づけえぬもの』といった代表作だけど、オイラの様なファンでさえとっつきにくいと思っている作品から入ってしまうのがいけないのではないか。
やはり、ベケットは『勝負の終わり・クラップの最後のテープ (ベスト・オブ・ベケット)』や『しあわせな日々・芝居 (ベスト・オブ・ベケット)』から入ったほうが絶対にそのよさを体験できるはずなんだけどなあ。
そういえば、来年はベケット生誕100周年なので、どこかの劇団が上演してくれないかなあと思っています。演劇嫌いのオイラでもベケットチェーホフだけは見に行きたいですよ。

<参考>Wikipediaによる解説
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%99%E3%82%B1%E3%83%83%E3%83%88


<複>サミュエル・ベケット『伴侶』(単行本)★★★★