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「日本野球」というより「エロ野球」/高橋源一郎『優雅で感傷的な日本野球』

読書

優雅で感傷的な日本野球

優雅で感傷的な日本野球

高橋源一郎(以下源ちゃん)の作品は60年代3部作と言われた「さようなら、ギャングたち (講談社文芸文庫)」「虹の彼方に(オーヴァー・ザ・レインボウ)」「ジョン・レノン対火星人 (講談社文芸文庫)」が良すぎたせいで、他はあまり読んでいません。

で、「優雅で感傷的な日本野球 (河出文庫)」ですが、下ネタ多杉…。笑うけど。しかしながら、「野球」=「セックス」の比喩って安直過ぎるんじゃあ、ないか、と思わなくもない。

ポストモダン文学では唯一ブイブイ言わせていた源ちゃんですが、3部作以降、それに拘る理由を見出せなくなってしまったのではないか、という気がしなくもない。
その為、「ジョン・レノン対火星人」や「さようなら、ギャングたち」にあったようなカタルシスや感動もないままに終わっているのです。3部作では私小説的自己告白をポストモダンで、上手に成功できたわけですが、それ以外では失敗している辺り、これがポストモダンの限界だったといえなくもない…。

優雅で感傷的な日本野球」にも、そうしたセンチメンタリズムを表現しようという試みがあったのかもしれないが、よく伝わらないまま終わってしまった。
まあ、下ネタがあまりにアホすぎて、笑ってしまったので、印象は悪くないんだけど。

ちなみに「ギャング」が好きな人は、野坂昭如の「てろてろ」をオススメします。源ちゃん自身が影響を受けた、大好きだと、言及していますので。内容は、「ギャング」の元ネタと言って差し支えないと思われます。

そう言えば数年前、室井佑月さんと源ちゃんを見たことがあります。
室井さんはとてもかわいくて、「なるほどな」と思ったわけですが、その後すぐに新しい若い女のもとに去って行った源一郎…。

ポール・オースターとの対談で、その辺を説教されていた気がしますが、あまりこたえなかったようで…。



<複>高橋源一郎優雅で感傷的な日本野球」(文庫)★★1/2